管理栄養士が機能性表示食品を実際に食べてレビューします

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よく使われている機能性成分を知ろう!

キノウノミカタでは、機能性表示食品でよく使われている機能性表示食品に関して、管理栄養士&公衆衛生学修士である佐々木由樹さんに、わかりやすく解説してもらいます。 第1回目は、機能性表示食品で一番よく使われている難消化性デキストリンです。

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“これは知っておきたい!” 難消化性デキストリンってナンナノ?

機能性表示食品で1番多く使われている成分は、なんだかご存知ですか?
『難消化性デキストリン』です。

約300の機能性表示食品のうち、35商品が『難消化性デキストリン』を使った商品ラインナップです。(2016年6月3日現在)

つまり、毎月2~3商品は、『難消化性デキストリン』が入った商品が発売されている計算になります。

ということで、今回は“これは知っておきたい!”難消化性デキストリンをご紹介します。

■ニックネームは『難デキ』!

まず、この長い成分名『難消化性デキストリン』。ちょっとした玄人だと、略して『難デキ』と言います。

ナンデモできそうな、響きですね(笑)
ナンデモできな・・・(以下、自粛)、なんて言わないでくださいね!

皆さんもこれからは、親しみを込めて、ちょっと玄人っぽく『難デキ』と言ってみてはどうでしょうか?

■難消化性デキストリンってなんなのよ!?

機能性表示食品が難しく感じてしまう方がいるとしたら、その理由は、こういった聞き慣れない成分名がたくさん出てくることかと思います。

まずは、「難消化性」と「デキストリン」に分けて考えてみましょう。

■難消化性って!?

「難消化」とは、ずばり、「消化しづらい」ということです。

(この説明で分かった人は、この項目の以下の説明は飛ばしましょう)

人は口から食べ物を食べますね。まず、口で食べ物を細かく噛み砕いて(咀嚼)、ゴクンと飲み込みます。飲み込まれた食べ物は、食道を通って胃にやってきます。胃では胃液の中に含まれている消化酵素によって、栄養素の塊であった食べ物がどんどん小さな栄養素に分解されていきます。その後の小腸で、さらに小さな栄養素へと分解されていきます。
この栄養素の塊が、小さな栄養素に分解されることを「消化」といいます。
ですが、難消化性デキストリンは、胃や小腸で消化されないで、そのまま大腸に運ばれるのです。

■デキストリンって!?

グルコースがいくつかつながったものが「デキストリン」です。
そんなこと言われても分からないですよね!?

「でんぷん」や「食物繊維」は、聞いたことがありますか?
でんぷんはご飯に多く、食物繊維はごぼうなどの根菜類に多く含まれています。

実は、「でんぷん」も「食物繊維」も、グルコース(ブドウ糖)がつながってできているので、「デキストリン」の仲間です。

同じグルコースからできていても、「でんぷん」は消化されやすく、「食物繊維」は消化されにくいのが特徴です。

『難消化性デキストリン』は、消化されにくいので、機能的に「食物繊維」の仲間になります。
知っておこう!『難デキ』は、食物繊維の仲間。

■主な機能は3種類

機能性表示食品で『難デキ』を使っている商品は、

①整腸作用
②血糖値の上昇抑制
③中性脂肪の上昇抑制

をアピールしています。

■整腸作用

『難デキ』を含む食物繊維の一部は、消化されずに大腸までやってくると、大腸内の腸内細菌がそれをエサにして発酵を行います。このときエサが多いほど、腸内細菌の数も増えます。そして、腸内細菌の数が多いほど、ウンチの量が増えるのです1

つまり『難デキ』のような食物繊維を多くとることで、便量が増えます。それが、“スッキリ感”につながっている大きな理由です。

■血糖値の上昇抑制

『難デキ』を含む食物繊維を多くとることは、糖尿病の予防に効果的だと多くの研究で報告されています2。それは、インスリン(血糖値を下げるホルモン)の効きが改善したり、満腹感の持続による食べ過ぎの防止、食後の血糖値の上昇が抑えられるなど、様々な理由が考えられています2

その中でも『難デキ』は、食後の血糖値を上げにくくする効果で注目されています。

300~400gのご飯と一緒に『難デキ』が入ったドリンクを飲んだチームと、飲まなかったチームでは、『難デキ』入りドリンクを飲んだ方が、食後の血糖値が18.7%おさえられたようです3

■中性脂肪の上昇抑制

中性脂肪の場合も、血糖値と同様に、『難デキ』は食後の中性脂肪の上昇を抑制する効果が注目されています。
まだ世界での研究例は少なく、日本での研究が先行しているようです。
全世界での研究の成果が待ち望まれますね。

以上が、難消化性デキストリンの内容と機能です。

キノウノミカタでは、今後も機能性成分をとりあげて、解説していく予定ですので、ご期待ください。

管理栄養士&公衆衛生学修士 佐々木由樹


1. Slavin J. Fiber and prebiotics: mechanisms and health benefits. Nutrients. 2013 Apr 22;5(4):1417-35.
2. Weickert MO, Pfeiffer AF. Metabolic effects of dietary fiber consumption and prevention of diabetes. J Nutr. 2008;138(3):439-42.
3. Livesey G, Tagami H. Interventions to lower the glycemic response to carbohydrate foods with a low-viscosity fiber (resistant maltodextrin): meta-analysis of randomized controlled trials. Am J Clin Nutr. 2009 Jan;89(1):114-25.-